工場・事業所の福利厚生施設を快適に|食堂・休憩室・シャワー・仮眠室を備えた建物づくり
- スマートモデューロ プラン
工場や物流施設、事業所では、生産設備や倉庫、作業スペースが優先され、従業員が休憩する場所については「空いている部屋に机と椅子を置く」といった形になっているケースもあります。
しかし、毎日働く人にとって、休憩時間をどこでどのように過ごせるかは職場環境を構成する重要な要素です。
社員食堂や休憩室だけでなく、仕事内容や勤務形態によっては、シャワー室、更衣・ロッカー、仮眠スペースなどが求められることもあります。
そこで今回は、工場・事業所に福利厚生施設を設ける際に考えておきたい設備と、スマートモデューロを活用して計画した福利厚生棟の参考プランをご紹介します。
※本記事で紹介するプランは、計画段階で作成した参考プランであり、実際に建築された建物ではありません。
工場・事業所で福利厚生施設が重要になる理由
工場の休憩室というと、昼休みに食事をする場所というイメージがあるかもしれません。
しかし実際には、
- 食事をする
- 仕事から離れて身体を休める
- 同僚と会話する
- 着替える
- 汗や汚れを落とす
- 夜勤や長時間勤務の合間に休む
など、さまざまな役割があります。
従業員の人数や仕事内容、勤務時間などに合わせて、「休むための環境」そのものを計画することが大切です。
休憩の質を高める
休憩室は、単に椅子と机を用意すればよいというものではありません。
作業場所から一度離れ、気持ちを切り替えられる空間をつくることも一つの考え方です。
特に工場では、機械音のある製造エリアや作業場所と休憩スペースを分けることで、休憩時間と作業時間のメリハリをつけやすくなります。
食事をする場所とは別に静かに休める部屋を設けるなど、用途を分けた計画も検討できます。
人材確保・定着を考えた職場環境づくり
製造業や物流業における採用では、仕事内容や給与・休日だけでなく、実際に働く環境も応募者が職場を見る際の要素になります。
たとえば、
- 明るく清潔な社員食堂
- ゆっくり休める休憩室
- 男女別の更衣室
- ロッカー
- シャワールーム
- 女性用のパウダースペース
などが整備されていれば、働く環境を具体的にイメージしてもらいやすくなります。
福利厚生設備だけで人材確保や定着が決まるわけではありませんが、職場環境を構成する一つの要素として検討する価値があります。
女性を含め、さまざまな従業員が利用しやすい施設にする
工場や事業所の従業員構成が変われば、必要になる設備も変わります。
男女別トイレだけでなく、シャワー、更衣・ロッカー、パウダースペースなど、実際に利用する人を想定して計画することが重要です。
特に既存工場では、「建設当時と現在では従業員構成が違う」というケースもあります。
既存建物内部だけで対応するのが難しい場合には、別棟として福利厚生施設を追加する方法も選択肢になります。
福利厚生施設にあると便利な設備
福利厚生施設に必要な設備は、工場・事業所によって異なります。
すべてを設けるのではなく、従業員数、仕事内容、勤務形態、既存施設の状況などから必要なものを選ぶことが基本です。
社員食堂
昼食を取るためのスペースです。
テーブルの配置や席数だけでなく、冷蔵庫、電子レンジ、給湯、飲料などを利用する場所も考えておくと使いやすくなります。
食事時間以外には、休憩や簡単な打ち合わせなどに活用することもできます。
従業員休憩室
食堂と休憩室を兼用する方法もありますが、スペースに余裕があれば用途を分ける方法もあります。
食堂とは別にソファや椅子などを置き、落ち着いて過ごせる場所をつくることもできます。
仮眠スペース
夜勤や交代勤務、長時間運転などがある事業所では、短時間でも横になって休める場所を検討できます。
食堂のように人の出入りが多い場所とは分離して計画することがポイントです。
シャワー室
屋外作業や身体を動かす仕事、汗や粉じんなどが発生する職場では、作業後に利用できるシャワー室の必要性が高くなります。
男女別に利用できるようにする場合には、更衣・パウダーエリアとの動線も含めて計画します。
更衣室・ロッカー
作業着への着替えが必要な工場では、個人用ロッカーや更衣スペースも重要です。
従業員数だけでなく、衣類、ヘルメット、靴など何を収納するのかによって必要な大きさが変わります。
男女別トイレ・パウダールーム
利用人数に合わせたトイレ計画に加え、洗面や身支度を行えるスペースを設けることもできます。
特に女性従業員の利用を想定する場合には、単に男女別トイレを設けるだけではなく、実際の利用動線まで考えることが大切です。
屋外休憩スペース・デッキ
休憩場所は建物内部だけとは限りません。
屋根付きデッキなどを設ければ、天候や季節によっては屋外で食事や休憩をすることもできます。
スマートモデューロを活用した福利厚生棟の参考プラン
今回ご紹介するのは、スマートモデューロを組み合わせて計画した福利厚生棟の参考プランです。

スマートモデューロを活用した福利厚生棟の参考プラン
※計画段階で作成した参考プランであり、実際に建築された建物ではありません。
プランでは大きく、
食堂・休憩室:約64.80㎡
と、
休憩・仮眠室:約47.61㎡
を設けています。
さらに図面上では、
- 男性トイレ
- 女性トイレ
- 男性用シャワー
- 女性用シャワー
- パウダールーム
- ロッカー
- 屋根付きデッキ
などを組み合わせています。
単に大きな休憩室を一室つくるのではなく、「食べる」「休む」「着替える」「身体を整える」などの用途を分けて考えていることが、このプランのポイントです。
食事と休憩を兼ねられるスペース

参考プランの食堂・休憩室は、約64.80㎡のスペースを確保しています。
昼食時には社員食堂として利用し、それ以外の時間には休憩や会話、簡単なミーティングなどにも利用できる想定です。
食堂は一日に利用する時間が限定されやすい場所です。
そのため、食事専用の部屋として考えるだけでなく、時間帯によって複数の用途に使えるよう計画する方法もあります。
また、スマートモデューロは木造のムービングハウスです。
今回のパースでも、柱や梁、床など木の質感を活かした内部空間として計画しています。
一般的な工場建物とは雰囲気を変え、仕事をする場所から一度離れて過ごせる空間とすることもできます。
仕事から一度離れて休める仮眠・休憩スペース

参考プランでは、食堂・休憩室とは別に約47.61㎡の休憩・仮眠室を計画しています。
食事をする人、会話をする人、静かに休みたい人が同じ空間に集まると、それぞれが過ごしにくくなる場合があります。
そこで、一定の規模が確保できる場合には、
「食事をする場所」と「静かに休む場所」を分ける
という考え方もあります。
特に、
- 夜勤
- 交代勤務
- 長時間運転
- 屋外作業
- 身体的負担の大きい作業
などがある事業所では、短時間でも落ち着いて休める場所を検討する価値があります。
シャワー・パウダールーム・トイレをまとめて計画
今回の参考プランでは、休憩・仮眠室側に、
- 男性用シャワー
- 女性用シャワー
- パウダールーム
- 女性トイレ
などを配置しています。
また、食堂・休憩室側にも男女別トイレを設けています。
工場では、作業後に汗や汚れを落としてから着替えたいというニーズがあることもあります。
シャワールームだけを単独で設けるのではなく、更衣、洗面、トイレなどを含めて一連の動線として計画すると使いやすくなります。
必要な設備は仕事内容によって大きく異なるため、どのような従業員が、いつ、どのように利用するのかを整理してから計画することが重要です。
屋根付きデッキも休憩スペースとして活用

今回のプランでは、2つの建物の間に屋根付きデッキを設けています。
室内だけですべての休憩スペースを確保するのではなく、屋外空間も利用する考え方です。
天候や季節によっては、
- 外で休憩する
- 昼食を取る
- 飲み物を飲む
- 社員同士で会話する
といった利用も考えられます。
福利厚生施設を計画する際には、建物内部の面積だけでなく、建物と建物の間や周囲のスペースまで含めて考えることで、使い方の幅を広げられる場合があります。
福利厚生施設にもスマートモデューロという選択肢

スマートモデューロは、木造のムービングハウスです。
一つのユニットだけでなく、複数のユニットを組み合わせることで、用途に応じた規模の建物を計画できます。
これまで想定される用途としては事務所、店舗、宿泊施設などがありますが、今回ご紹介したような社員食堂・休憩室・シャワーなどを備えた福利厚生施設として計画することも可能です。
たとえば、
「現在の工場内には新しい休憩室をつくる余裕がない」
「既存工場とは別棟で社員食堂をつくりたい」
「従業員数が増えたため、更衣・休憩施設を追加したい」
といった場合には、既存建物内部を大きく改修する方法だけでなく、敷地内に新しい建物を設ける方法も比較できます。
また、スマートモデューロは移設を前提として検討できる建物ですが、すべての建物が自由に移動できるという意味ではありません。
建物の規模や組み合わせ、敷地条件、搬出入経路、設備接続、法規などによって条件が異なるため、将来的な移設や再利用を想定する場合には計画段階からの検討が必要です。
「働く場所」だけでなく「休む場所」も企業の印象になる
工場や事業所を訪れるのは、そこで働いている社員だけではありません。
採用希望者や取引先、工場見学者、来客などが施設を見ることもあります。
その際、生産設備や事務所だけでなく、社員食堂や休憩室などからも「どのような環境で働いている会社なのか」が伝わります。
もちろん、きれいな福利厚生施設をつくるだけで企業イメージが良くなるわけではありません。
重要なのは、そこで働く人が実際に使いやすい環境をつくることです。
従業員の働きやすさを考えて整備した施設が、結果として採用希望者や来訪者にも企業の姿勢を伝える。
福利厚生施設には、そのような役割も考えられます。
まとめ|工場の休憩室は「余った場所」ではなく用途から考える
工場や事業所の福利厚生施設には、
- 社員食堂
- 休憩室
- 仮眠スペース
- シャワー
- 更衣・ロッカー
- 男女別トイレ
- パウダールーム
- 屋外休憩スペース
など、さまざまな設備があります。
ただし、すべての工場に同じ設備が必要なわけではありません。
従業員数や勤務形態、仕事内容、既存施設の状況を確認しながら、そこで働く人が何を必要としているのかを整理して計画することが重要です。
スマートモデューロも、こうした社員休憩所や食堂棟、福利厚生棟を検討する際の建物の選択肢の一つです。
社員休憩所や食堂棟など、既存事業所への福利厚生施設の追加をご検討の場合も、敷地条件や必要な設備を確認しながら計画をご提案します。
